筋トレメニューやルーティンをまとめるブログ

筋トレのトレーニングメニューやルーティンをまとめるブログです。たまに個人のトレログも書きます。

トレーニングボリュームに注目するという考え方

最近多くの場面で「トレーニングボリューム」という言葉を聞くようになりました。私がウエイトトレーニングをスポーツの補強のために始めた20年前はそんな言葉などまったく聞いたことが無く、ウエイトトレーニングにおける科学的アプローチは一部の経験者による経験から得た情報が中心で、トレーニングは「いかに重い重量を回数を持てるか」という非常に単純な話が多かったような記憶があります。

今ではそのトレーニングにおいても正しい科学的アプローチが適切に共有化されるようになってきて、個人的にも無駄に怪我をしてしまう、怪我をすることを美談のように語る日本的な考え方が減ってくれるのではないかと嬉しく感じています。

今回はトレーニングにおける一つの指標/変数としてボリュームをいうものを確認してみたいと思います。このボリュームをどう設定するか、どのようなボリュームをどのようなスケジュールでコントロールしていくのかは別の話となるため、今回は純粋な「トレーニングボリュームとは何か?」ということだけにフォーカスしてみたいと思います。

ただ理解していただきたいのは、スポーツパフォーマンスの向上であれ、ボディメイキングであれば、ボリュームという考え方は非常に重要であり、ボリュームのピリオダイゼーションコントロール(≒スケジュール)は全般的なパフォーマンスの向上に非常に重要な指標であることは間違いありません。

”ボリュームという要因が考慮及び監視されていない場合、トレーニングプログラムは最適な結果をもたらさない可能性が著しく高まる。”

“If these factors are not considered and/or monitored, the likelihood that the training program will result in less than optimal results will increase markedly.”

グレッグ・ハフ博士

 適切に設計されたトレーニングプログラムを構成するためには特定のコンポーネントが存在し、コンポーネントには、代謝の調整、スピードや俊敏性、持久力、筋力トレーニングなどをが含まれることとなります。トレーニングセッションを適切に把握し、計算できるようになると、ボリュームという変数でトレーニングをとらえることが出来るようになったり、必要であればコーチなどほかの人に共通の変数として報告することが可能となります。これは例えば疲労という切り口を把握することにもつながり、単純な感覚だけでなく、トータルのボリュームを設定することによるプログラムスケジュールやけがの防止につながることとなると考えられます。

 

レーニングボリュームとは?

 トレーニングセッションのワークロードを決定するためにもボリュームというものを定義し計算できるようにしなければなりません。ウエイトトレーニングにおけるボリュームはそのセッションで行われたトレーニングにおける運動量の総量を算出するというものになります。トレーニングではセット数、レップ数、重量という基準を設定することが可能となるため、これらを用いて算出することが出来るようになります。

レーニングボリュームを算出する方法として、現在は以下の2種類が用いられることが多いようですのでそれを紹介したいと思います。

 

(式1)

セット数×レップ数×重量=トレーニングボリューム

 

(式2)

セット数×レップ数×1RM換算重量=トレーニングボリューム

 

例えば筋肥大を目的とした場合は式1のほうが適切かと思われますが、スポーツトレーニングの場合は式2のほうが適切な場合があります。ワークアウトの目的によってこのあたりは使い分けが必要になるかと思いますので、自分のトレーニング目的に合わせて適切に判断してください。

ボリュームの注意点

複数の種目が混在する場合では一定のボリュームであったとしても刺激量として変化する、同一で評価できない場合もあるかと思います。そのため

  1. 特定の種目に固定化し、そのトレーニングルーティンにおける総ボリュームをカウントする。
  2. 種目に関係なく、対象部位への総ボリュームとしてとらえる。

という風に、どちらを自分にとってもボリュームとすべきかを最初に設定する必要があることに注意してください。

ちなみに私は基本的に一定のトレーニングメニュー/内容を固定化し、それを数か月やってみて結果というか体感をレビューするという方法を採用しているため1番をボリュームの定義として設定しています。しかしジムで使える器具の都合で毎回できるトレーニングが変わってしまう場合などは、2番目をボリュームとしてしまって計画するのでもよいと思われます。

山岸英匡 脚のトライセットトレーニングメニュー(大腿四頭筋、ハムストリングス)

参考にする人

山岸英匡

ターゲット:脚、大腿四頭筋ハムストリングス

参考動画 

 

レーニングメニュー

注意点・ポイント

  • 下記で紹介するルーティンを3セットおこなってください。今回の場合ではルーティンAとルーティンBをそれぞれ3セットずつということになります。
  • セット中の種目間のレストタイムは移動や準備程度で基本無しです。
  • 全ての種目は10レップおこなうようにし、出来る重量設定に調整する、もしくは補助してもらい目標レップ数を行うようにしてください。
  • セット間のレストタイムは自分の体力と相談しながら設定してください。
  • 同一の種目が器具の都合などでできない場合は、類似の種目で代用するようにしてください。
  • 事前に必ずウォーミングアップをおこなってください。

メニュー

脚トライセットA(四頭狙い)
  1. マシーンスクワット
  2. レッグプレス
  3. レッグエクステンション
脚トライセットB(ハム狙い)
  1. ワンレッグライイングレッグカール
  2. シーテッドレッグカール
  3. スミスマシン膝蹴りバックランジ

独り言

  • 日本の宝、山岸英匡選手の肩のジャイアントセットトレーニングメニューの紹介となります。毎回言っている気がしますが、これを紹介して誰が真似できるんだろうと思ってはしまうのですが、散りばめられているTIPSは本当に有益なものが多く、ここから抜粋してトレーニングに活かすことが出来ればと私自身も思っています。
  • 今回はトライセット=3種目の連続によるトレーニングメニューを紹介しておられました。ジャイアントセットはちょっとという方も3種類であれば構成次第でジムでも実現可能だったりするので、まずは「3種類でもいいから」という視点を持つことで今までと違うトレーニングアプローチを考えることが出来るのではないでしょうか。
  • 例えば私であれば、バーベルスクワット>ナロースタンススクワット>レッグエクステンション、といった感じで構成するかもしれません。これならギリギリやれるかもしれないので。こういった感じで山岸選手の狙いのようなものをそれぞれが解釈してやることが出来ればいいのではないかと考えております。
  • 動画中でも言われてますが、足からくる(衰える)というのは非常によくわかります。私も脚というか下半身の衰えを実感することが最近感じる場面が出てきており、足のトレーニングが前ほどできなくなっている、ピーク重量が前ほど伸びなくなているなどいろいろと年齢的なものを感じております。でも、山岸選手は私よりも年齢が上にも関わらず、変わらず世界の第一線で活躍されておられるのを拝見すると、自分も少しでも山岸選手のように頑張れたらという気持ちになるので、追いつけはしませんが憧れとしてこれからも山岸選手を応援し続けていけたらと思います。

にほんブログ村 その他スポーツブログ 筋トレ・ウェイトトレーニングへ

山岸英匡 胸のジャイアントセットトレーニングメニュー(大胸筋)

参考にする人

山岸英匡

ターゲット:胸、大胸筋

参考動画 

 

レーニングメニュー

注意点・ポイント

  • 下記で紹介するジャイアントセットのルーティンは合計3セットおこなってください。
  • 種目間のレストタイムは移動や準備程度で基本無しです。
  • 全ての種目は10レップおこなうようにし、出来る重量設定に調整する、もしくは補助してもらい目標レップ数を行うようにしてください。
  • ジャイアントセットの1セッション間のレストタイムは自分の体力と相談しながら設定してください。
  • 同一の種目が器具の都合などでできない場合は、類似の種目で代用するようにしてください。

メニュー

オープニングセット
  1. インクラインスミスマシンプレス
     3 X 5REPS > 5REPS > 5REPS > 5REPS
     10RMの重量を設定する
     レストポーズ法で1セットにつき5レップ×4回を1セットとし、それを3セット繰り返す 
     5レップごとのレストタイムは10秒に設定
     1セットごとのレストタイムは120秒程度で設定
ジャイアントセット
  1. バーベルデクラインベンチプレス
  2. ペックデックフライ
  3. ハンマーストレングスベンチプレス
  4. デクラインダンベルフライ
  5. ディップス
  6. ケーブルクロスオーバー

独り言

  • 日本の宝、山岸英匡選手の肩のジャイアントセットトレーニングメニューの紹介となります。毎回言っている気がしますが、これを紹介して誰が真似できるんだろうと思ってはしまうのですが、散りばめられているTIPSは本当に有益なものが多く、ここから抜粋してトレーニングに活かすことが出来ればと私自身も思っています。
  • ジャイアントセットトレーニングのポイントは山岸選手も毎回言っておられますが、「上、中、下」というどの方向から挙上するか、「グリップはレギュラ/オーバーグリップ、リバース、ニュートラル」とするか、その種目は「ミッドレンジか、ストレッチか、コントラクト/収縮」のどれかということを意識して、意図してそれが違うもので構成されるようにすることです。今回の胸でもそこが意識されており最初にインクラインでベンチプレスをしているため、あえてデクライン系種目を採用しているとの説明がありました。刺激はあらゆる方向から入れる、様々な刺激を入れるというのが非常に重要であることがわかります。
  • 最初のインクラインベンチプレスはレストポーズを取り入れてのアプローチとなっており、動画中にも山岸選手自信が説明しておられる通りタイムアンダーテーション(=総筋緊張時間/TUT)に主眼を置いたトレーニングとなっています。この考え方はジャイアントセットに限らず、しっかりと追い込むために重要なポイントであり、このTUTのトータル時間が長くなることで筋肉へ刺激や負荷が入っている総量を増やすことをターゲットとします。レップ数やセット数を増やす、あるいは挙上or下垂時間をゆっくりにするといったアプローチもあるのですが、そそういったアプローチでは先に筋疲労が来てしまったり、ターゲット重量があげられなくなったりなど、トータルでの刺激量や負荷量が落ちてしまう場合もあるため、10RMという重量設定を重視し、レストポーズを使用することで短時間でありながらしっかりと追い込むことにしているのかと思われます。

にほんブログ村 その他スポーツブログ 筋トレ・ウェイトトレーニングへ

山岸英匡 脚のトレーニングメニュー(大腿四頭筋、ハムストリングス)

参考にする人

山岸英匡

ターゲット:脚、大腿四頭筋ハムストリングス

参考動画 

 

レーニングメニュー

注意点・ポイント

  • レストタイムは60-120秒程度で設定
  • レーニング前に十分なウォーミングアップをおこなってください。

メニュー

  1. ワンレッグライイングレッグカール
     4 X 10 REPSずつ
     挙上中と反対の足は出来るだけ前に出す。そうすることで骨盤が押し付けられおしりがパッドからあがらない。

  2. ワンレッグエクステンション
     4 X 10 REPSずつ
     腸腰筋を使うために足の根元からあげるようなイメージでおこなう。

  3. シーテッドレッグカール
     4 X 10 REPS
     脚が伸びた時のストレッチをしっかり感じる。

  4. マシーンスクワット
     4 X 10 REPS
     膝はしっかり90度以上曲げる。

  5. スミスマシン(バック)ランジ
     4 X 10 REPSずつ
     後ろに引いた足は、挙上時に膝蹴りするように高くあげる。
     後ろに引いた足は膝が付くほど深く下げる。

  6. レッグプレス
     4 X 10 REPS
     ボードに置く足の位置は出来るだけ低い位置に設定する。高くするとハムに刺激が入り、低くすると四頭筋に入るため。

独り言

  • 日本の宝、山岸英匡選手の足のトレーニング紹介となります。今回はジャイアントセットではなくシングルセットですが、足の前面、背面どちらもしっかりと刺激を与える内容となっています。
  • どの種目もしっかりと動きをコントロールしポジティブ、ネガティブともに丁寧に行っているのが動画を見ただけでもわかります。勢いで上げる、惰性であげるレップが1回も無いというのは本当にすごいという言葉しか出てきません。
  • 動画中でも説明していますが、ジャイアントセットではなくシングルセットのポイントは重量を狙っていくことにあるということからも、狙うポイントとしては普通のトレーニングのような感覚でよいのかもしれません。ただ、その重い重量をどこまでコントロールできるか、正しいフォームで最後までおこなえるか、そういったことが逆にジャイアントセットとは違って難しいものになるのではないでしょうか。

にほんブログ村 その他スポーツブログ 筋トレ・ウェイトトレーニングへ

ジムに行く、ワークアウトを行うタイミングは仕事の前?後?

ジムに通う際には様々なことを考慮する必要があります。料金、トレーニング設備、ジムの平均的なレベル、営業時間、などなど。しかし私たちが考慮すべき一番のポイントは「仕事との両立を円滑に図ることができるか」という点ではないでしょうか。

その中でたまに聞くのが「仕事の前と後」というジムに行く大まかなタイミングです。当然これはライフスタイルと密接に関係するため正しい答えはありませんが、せっかくなので仕事とのバランスを考慮したいときにポイントとなる点をまとめてみたいと思います。

 

ジムの繁忙

 懸念すべきことの一つ目は「通っているジムの繁忙」です。多くのトレーニング仲間が集うことは素晴らしいことではありますが、混雑しすぎて満足なトレーニングを行えないほどの混んでしまうことは、せっかく向かったにもかかわらず時間の無駄になってしまいかねません。せっかくジムに来たのに、目的のマシーンが使えない、トレッドミルが順番待ちになっているなどしてしまうと、ジムの滞在時間が無駄に長くなってしまいます。

一般的には朝起きてすぐにトレーニングできる人は少なく、そういう意味でも仕事帰りにジムに行く人がほとんどではないでしょうか。そしてトレーニングに行く頻度によっても考える要素は変わってきます。週に2回トレーニングする人は1回でおこなう種目数が全身ワークアウトに対応するために多く必要となり、また行いたい種目を他の人とバッティングが少しでも減らせるよう設置してある器具の単純な数も多い方が望ましいこととなります。仮に週4~5回行く人であれば部位を分割している場合が多く、器具の種類は多くとも、単純な数はそこまで多くしなくてもよい場合が考えられます。

平均的なジムにはピークタイムというものがあり、多くは仕事終わりの午後6時~午後9時に多くの人が訪れる傾向がる良いようです。ジムのピークタイムを知りたい場合はグーグルの店舗紹介などで説明されている場合もあるので、仕事の終了時間などを見ながらピークタイムとぶつからないか確認してみるのもいいかもしれません。

また、少し頑張る必要はありますが、24hr営業のジムも最近では増えてきているので、人が少ない朝に行くというのもいいかもしれません。

自分のエネルギーレベル

 多くの人は仕事終わりのほうが体が十分に稼働した状態となっており、昼食によるエネルギーの補給も行えているため、仕事終わりにジムに行くほうがスムーズにトレーニングできる場合が多いようです。

しかし、仕事の時間を考慮して仕事が終わってからジムに行くよりも、仕事前にジムに行くほうが実は体の相性が良い人も存在します。起きてすぐのほうがトレーニングにおけるエネルギーレベルが高く仕事に行く前のほうがパフォーマンスが良い場合もありますので、仕事終わりにしかジムに行ったことが無い人は、一度仕事前にジムに行ってみて、自分のエネルギーレベルは仕事の前後どちらのほうが相性が良いかを確認してみたらいいかもしれません。

ジムに行く前に食事をとることが出来るか

 運動前に食事をとるべきかについては様々な意見があり、結局のところ適切なエネルギーが準備されているか次第であり、個人のライフスタイルや仕事にも関係するため難しい部分でもあります。

しかしジムで適切なパフォーマンスを発揮するためには、しっかりとしたエネルギーが必要であり、そのためにどのタイミングでそのエネルギーの補給が行えるか、ということを考慮する必要があります。

仕事終わりに、もしくは仕事中に時間を考慮し食事やエネルギー補給が出来るのであればよいのですが、仕事終了後直後であればエネルギーを補給することが難しい場合があります。バナナを持ち歩くことが出来ればよいのですが、誰しもが適切な食事やエネルギーフードを準備持ち歩くことが出来るとは限りません。

さらには仕事終わりにあえてエネルギーを補給し、トレーニングを来ない、帰宅して食事をとるといったルーティンによってカロリーを過剰摂取してしまう場合もあります。

そういった点からも朝食を食べた後にトレーニングできる環境にあるのであれば、一度仕事前にトレーニングしてみるというトライアルもしてみてはいかがでしょうか。

心理的な影響

 運動やジムでのトレーニングによって多くに人は気分が晴れやかになったり、気分が良くなったりします。仕事の前後に関係なく運動には精神状態をリフレッシュする効果がありますが、これは運動によって脳内物質の一つであるエンドルフィンが分泌されるからのようです。

仕事の前にトレーニングをする場合、一日のスタートを晴れやかな気分で過ごすことが出来るようになるかもしれません。逆に仕事の後にジムに行く場合仕事のストレスを吹き飛ばしてくれるかもしれません。自分がトレーニングによってどのタイミングで気分をリフレッシュしたいか、それによって仕事の前後どちらのほうが人生を豊かに出来るか考えてみるのもいいかもしれません。

ちなみに、午後のトレーニングのほうが疲労によって寝入りが良くなる、という可能性が色々な実験で示唆されているため、仕事とは関係なくそういった考え方でトレーニングタイミングを考えてみるのもいいかもしれません。