クリス・バムステッド&イアン・バリエール 腕のトレーニングメニュー(二頭筋、三頭筋)
参考にする人
クリス・バムステッド、イアン・バリエール
ターゲット:腕、二頭筋、三頭筋
参考動画
Chris Bumstead & Iain Valliere | The Workout We Use to Grow Arms 💪
トレーニングメニュー
注意点・ポイント
- レストタイムは60-120秒程度で設定する。
- しっかりと収縮を意識しつつも、重量をあげていく、レップ数を稼ぐために最後の2-3レップは若干チート気味に行うなど、柔軟にトレーニングをしてください。
メニュー
- ロープトライセプスプッシュダウン
4 X 10-15 REPS
1 X 限界 > 限界 > 限界 > 限界REPS
最終セットはドロップセット - クローズグリップベンチプレス
4 X 6-12 REPS
セットごとで重量をあげる(アセンディング)
肘を開き過ぎないように注意する。肘を開くと胸に負荷が逃げるため、手幅は肩幅よりも狭い程度に設定する。 - マシーンオーバーヘッドトライセプスエクステンション
3 X 12-15 REPS
1 X 12-15 > 12-15 REPS
最終セットはレストポーズで行う - ケーブルカール
4 X 10-15 REPS
グリップはクローズ気味になるようにする。ただしハンマーにならないよう手首の角度は注意が必要。 - オルタネイトダンベルハンマーカール
4 X 10-15 REPSずつ - マシーンプリチャーカール
3 X 12-15 REPS
1 X 12-15 > 12-15 REPS
収縮時に一瞬キープすように意識し、収縮とパンプを得られるようにする。
最終セットはレストポーズで行う
独り言
- クリス・バムステッド選手とイアン・バリエール選手の合同トレーニングでしょうか?トレーニングターゲットは腕、腕のメニューを紹介したいと思います。二頭筋、三頭筋ともに行う内容となっています。
- 内容としては非常にベーシックな種目、内容となっており、三頭、二頭ともにどのジムや設備であっても類似の種目が行える取り組みやすいメニューとなっているのがうれしいです。
- 三頭はロープのプッシュダウンから始まり、プレス、オーバーヘッドと変化していきます。途中でクリス選手に肘の調子を聞くなどしておりますが、考え方としては向きや角度などを変えていくことがポイントにあるようです。今回のメニューも下へ、前へ、上へ、と種目ごとで方向が変化しており
- 二頭筋も方向や手首の向き、手幅の向きが変化しており、二頭の1種目であるケーブルカールはバーではなく、フレキシブルグリップを使用し、手のひらの向きは上だが、手幅は狭くまるでクローズグリップのようなフォームで行っているのア印象的です。重量、刺激の入り方、関節/稼働方向の変化など、基本的なことの重要性が確認できる内容でした。
トレーニングボリュームに注目するという考え方
最近多くの場面で「トレーニングボリューム」という言葉を聞くようになりました。私がウエイトトレーニングをスポーツの補強のために始めた20年前はそんな言葉などまったく聞いたことが無く、ウエイトトレーニングにおける科学的アプローチは一部の経験者による経験から得た情報が中心で、トレーニングは「いかに重い重量を回数を持てるか」という非常に単純な話が多かったような記憶があります。
今ではそのトレーニングにおいても正しい科学的アプローチが適切に共有化されるようになってきて、個人的にも無駄に怪我をしてしまう、怪我をすることを美談のように語る日本的な考え方が減ってくれるのではないかと嬉しく感じています。
今回はトレーニングにおける一つの指標/変数としてボリュームをいうものを確認してみたいと思います。このボリュームをどう設定するか、どのようなボリュームをどのようなスケジュールでコントロールしていくのかは別の話となるため、今回は純粋な「トレーニングボリュームとは何か?」ということだけにフォーカスしてみたいと思います。
ただ理解していただきたいのは、スポーツパフォーマンスの向上であれ、ボディメイキングであれば、ボリュームという考え方は非常に重要であり、ボリュームのピリオダイゼーションコントロール(≒スケジュール)は全般的なパフォーマンスの向上に非常に重要な指標であることは間違いありません。
”ボリュームという要因が考慮及び監視されていない場合、トレーニングプログラムは最適な結果をもたらさない可能性が著しく高まる。”
“If these factors are not considered and/or monitored, the likelihood that the training program will result in less than optimal results will increase markedly.”
適切に設計されたトレーニングプログラムを構成するためには特定のコンポーネントが存在し、コンポーネントには、代謝の調整、スピードや俊敏性、持久力、筋力トレーニングなどをが含まれることとなります。トレーニングセッションを適切に把握し、計算できるようになると、ボリュームという変数でトレーニングをとらえることが出来るようになったり、必要であればコーチなどほかの人に共通の変数として報告することが可能となります。これは例えば疲労という切り口を把握することにもつながり、単純な感覚だけでなく、トータルのボリュームを設定することによるプログラムスケジュールやけがの防止につながることとなると考えられます。
トレーニングボリュームとは?
トレーニングセッションのワークロードを決定するためにもボリュームというものを定義し計算できるようにしなければなりません。ウエイトトレーニングにおけるボリュームはそのセッションで行われたトレーニングにおける運動量の総量を算出するというものになります。トレーニングではセット数、レップ数、重量という基準を設定することが可能となるため、これらを用いて算出することが出来るようになります。
トレーニングボリュームを算出する方法として、現在は以下の2種類が用いられることが多いようですのでそれを紹介したいと思います。
(式1)
セット数×レップ数×重量=トレーニングボリューム
(式2)
セット数×レップ数×1RM換算重量=トレーニングボリューム
例えば筋肥大を目的とした場合は式1のほうが適切かと思われますが、スポーツトレーニングの場合は式2のほうが適切な場合があります。ワークアウトの目的によってこのあたりは使い分けが必要になるかと思いますので、自分のトレーニング目的に合わせて適切に判断してください。
ボリュームの注意点
複数の種目が混在する場合では一定のボリュームであったとしても刺激量として変化する、同一で評価できない場合もあるかと思います。そのため
- 特定の種目に固定化し、そのトレーニングルーティンにおける総ボリュームをカウントする。
- 種目に関係なく、対象部位への総ボリュームとしてとらえる。
という風に、どちらを自分にとってもボリュームとすべきかを最初に設定する必要があることに注意してください。
ちなみに私は基本的に一定のトレーニングメニュー/内容を固定化し、それを数か月やってみて結果というか体感をレビューするという方法を採用しているため1番をボリュームの定義として設定しています。しかしジムで使える器具の都合で毎回できるトレーニングが変わってしまう場合などは、2番目をボリュームとしてしまって計画するのでもよいと思われます。
山岸英匡 脚のトライセットトレーニングメニュー(大腿四頭筋、ハムストリングス)
参考にする人
山岸英匡
参考動画
トレーニングメニュー
注意点・ポイント
- 下記で紹介するルーティンを3セットおこなってください。今回の場合ではルーティンAとルーティンBをそれぞれ3セットずつということになります。
- セット中の種目間のレストタイムは移動や準備程度で基本無しです。
- 全ての種目は10レップおこなうようにし、出来る重量設定に調整する、もしくは補助してもらい目標レップ数を行うようにしてください。
- セット間のレストタイムは自分の体力と相談しながら設定してください。
- 同一の種目が器具の都合などでできない場合は、類似の種目で代用するようにしてください。
- 事前に必ずウォーミングアップをおこなってください。
メニュー
脚トライセットA(四頭狙い)
- マシーンスクワット
- レッグプレス
- レッグエクステンション
脚トライセットB(ハム狙い)
- ワンレッグライイングレッグカール
- シーテッドレッグカール
- スミスマシン膝蹴りバックランジ
独り言
- 日本の宝、山岸英匡選手の肩のジャイアントセットトレーニングメニューの紹介となります。毎回言っている気がしますが、これを紹介して誰が真似できるんだろうと思ってはしまうのですが、散りばめられているTIPSは本当に有益なものが多く、ここから抜粋してトレーニングに活かすことが出来ればと私自身も思っています。
- 今回はトライセット=3種目の連続によるトレーニングメニューを紹介しておられました。ジャイアントセットはちょっとという方も3種類であれば構成次第でジムでも実現可能だったりするので、まずは「3種類でもいいから」という視点を持つことで今までと違うトレーニングアプローチを考えることが出来るのではないでしょうか。
- 例えば私であれば、バーベルスクワット>ナロースタンススクワット>レッグエクステンション、といった感じで構成するかもしれません。これならギリギリやれるかもしれないので。こういった感じで山岸選手の狙いのようなものをそれぞれが解釈してやることが出来ればいいのではないかと考えております。
- 動画中でも言われてますが、足からくる(衰える)というのは非常によくわかります。私も脚というか下半身の衰えを実感することが最近感じる場面が出てきており、足のトレーニングが前ほどできなくなっている、ピーク重量が前ほど伸びなくなているなどいろいろと年齢的なものを感じております。でも、山岸選手は私よりも年齢が上にも関わらず、変わらず世界の第一線で活躍されておられるのを拝見すると、自分も少しでも山岸選手のように頑張れたらという気持ちになるので、追いつけはしませんが憧れとしてこれからも山岸選手を応援し続けていけたらと思います。
山岸英匡 胸のジャイアントセットトレーニングメニュー(大胸筋)
参考にする人
山岸英匡
ターゲット:胸、大胸筋
参考動画
トレーニングメニュー
注意点・ポイント
- 下記で紹介するジャイアントセットのルーティンは合計3セットおこなってください。
- 種目間のレストタイムは移動や準備程度で基本無しです。
- 全ての種目は10レップおこなうようにし、出来る重量設定に調整する、もしくは補助してもらい目標レップ数を行うようにしてください。
- ジャイアントセットの1セッション間のレストタイムは自分の体力と相談しながら設定してください。
- 同一の種目が器具の都合などでできない場合は、類似の種目で代用するようにしてください。
メニュー
オープニングセット
- インクラインスミスマシンプレス
3 X 5REPS > 5REPS > 5REPS > 5REPS
10RMの重量を設定する
レストポーズ法で1セットにつき5レップ×4回を1セットとし、それを3セット繰り返す
5レップごとのレストタイムは10秒に設定
1セットごとのレストタイムは120秒程度で設定
ジャイアントセット
- バーベルデクラインベンチプレス
- ペックデックフライ
- ハンマーストレングスベンチプレス
- デクラインダンベルフライ
- ディップス
- ケーブルクロスオーバー
独り言
- 日本の宝、山岸英匡選手の肩のジャイアントセットトレーニングメニューの紹介となります。毎回言っている気がしますが、これを紹介して誰が真似できるんだろうと思ってはしまうのですが、散りばめられているTIPSは本当に有益なものが多く、ここから抜粋してトレーニングに活かすことが出来ればと私自身も思っています。
- ジャイアントセットトレーニングのポイントは山岸選手も毎回言っておられますが、「上、中、下」というどの方向から挙上するか、「グリップはレギュラ/オーバーグリップ、リバース、ニュートラル」とするか、その種目は「ミッドレンジか、ストレッチか、コントラクト/収縮」のどれかということを意識して、意図してそれが違うもので構成されるようにすることです。今回の胸でもそこが意識されており最初にインクラインでベンチプレスをしているため、あえてデクライン系種目を採用しているとの説明がありました。刺激はあらゆる方向から入れる、様々な刺激を入れるというのが非常に重要であることがわかります。
- 最初のインクラインベンチプレスはレストポーズを取り入れてのアプローチとなっており、動画中にも山岸選手自信が説明しておられる通りタイムアンダーテーション(=総筋緊張時間/TUT)に主眼を置いたトレーニングとなっています。この考え方はジャイアントセットに限らず、しっかりと追い込むために重要なポイントであり、このTUTのトータル時間が長くなることで筋肉へ刺激や負荷が入っている総量を増やすことをターゲットとします。レップ数やセット数を増やす、あるいは挙上or下垂時間をゆっくりにするといったアプローチもあるのですが、そそういったアプローチでは先に筋疲労が来てしまったり、ターゲット重量があげられなくなったりなど、トータルでの刺激量や負荷量が落ちてしまう場合もあるため、10RMという重量設定を重視し、レストポーズを使用することで短時間でありながらしっかりと追い込むことにしているのかと思われます。
山岸英匡 脚のトレーニングメニュー(大腿四頭筋、ハムストリングス)
参考にする人
山岸英匡
参考動画
トレーニングメニュー
注意点・ポイント
- レストタイムは60-120秒程度で設定
- トレーニング前に十分なウォーミングアップをおこなってください。
メニュー
- ワンレッグライイングレッグカール
4 X 10 REPSずつ
挙上中と反対の足は出来るだけ前に出す。そうすることで骨盤が押し付けられおしりがパッドからあがらない。 - ワンレッグエクステンション
4 X 10 REPSずつ
腸腰筋を使うために足の根元からあげるようなイメージでおこなう。 - シーテッドレッグカール
4 X 10 REPS
脚が伸びた時のストレッチをしっかり感じる。 - マシーンスクワット
4 X 10 REPS
膝はしっかり90度以上曲げる。 - スミスマシン(バック)ランジ
4 X 10 REPSずつ
後ろに引いた足は、挙上時に膝蹴りするように高くあげる。
後ろに引いた足は膝が付くほど深く下げる。 - レッグプレス
4 X 10 REPS
ボードに置く足の位置は出来るだけ低い位置に設定する。高くするとハムに刺激が入り、低くすると四頭筋に入るため。
独り言
- 日本の宝、山岸英匡選手の足のトレーニング紹介となります。今回はジャイアントセットではなくシングルセットですが、足の前面、背面どちらもしっかりと刺激を与える内容となっています。
- どの種目もしっかりと動きをコントロールしポジティブ、ネガティブともに丁寧に行っているのが動画を見ただけでもわかります。勢いで上げる、惰性であげるレップが1回も無いというのは本当にすごいという言葉しか出てきません。
- 動画中でも説明していますが、ジャイアントセットではなくシングルセットのポイントは重量を狙っていくことにあるということからも、狙うポイントとしては普通のトレーニングのような感覚でよいのかもしれません。ただ、その重い重量をどこまでコントロールできるか、正しいフォームで最後までおこなえるか、そういったことが逆にジャイアントセットとは違って難しいものになるのではないでしょうか。